Shirokumayamaの中学受験備忘録

中学受験(2024)を伴走しながら考えたこと 時々2022年終了のことも書いています

親が読んだ本

 

なぜ教育が主戦場となったのか

なぜ教育が主戦場となったのか

  • 作者:栗田 哲也
  • 発売日: 2008/04/25
  • メディア: 単行本
 

 珍しく親が読んだ本について書きます。

 

著者は、「スピードアップ演習」など中学受験問題集も書いている方、最近は数学オリンピック参加者向けの指導を行っているらしい。

 

この本には、いわゆるゆとりの教育が導入されたことによる問題点を指摘して、それをどう改善させるかという意見が書かれている。大学入学までの学力について考察していて、大学の授業のレベルと高校までのレベルの乖離があって、そこを予備校が補っている。ただ、そこも、いわゆる学問的に求められる能力を高めるのでなく、アルゴリズムを覚えさせるだけになっており(受験だけを考えるとそちらの方が結果を出す人が多い)、結局創造性を高めるというよりはそれを損なうようになっているという指摘である。東大を出てもその後の人生は?という人が多い。それを踏まえて、小学4年までは徹底的に読み書きそろばん、それが一定程度に達しなければ、達するまでその後のコースに進ませないようにすること。その後はコースを複線化して職業的な訓練を行うコースも設けるべきだという。

 

上記の意見を私なりに中学受験に対応させるて考えると、読み書きそろばんが4年ぐらいまでにできるようにさせて中学受験に望むべき(そうでなければ中学受験の勉強ではなく、もう少し時間をかけて読み書きそろばんをできるようにさせるべきで)、社会に出て後を考えるなら、将来就く職業にもよるので一概に言えないが、創造力(科学的批判力も含めて)、コミニケーション能力を育てる場がある(を選べる)学校が望ましいということになると思う。

 

書かれたがの2008年のなので、書かれていることは必ずしも目新しくないが現場の受験指導に長く携わってきた方が書かれているので説得力がある。

 

中学受験の子供をお持ちの方にもお勧めできる本です。